リトミックとは

Q.リトミックってなんですか?
A.スイスの作曲家、音楽教育家エミール・ジャック・ダルクローズ(1865~1950)によって考えだされた音楽教育法です。

Q.従来の音楽教育とどう違うのですか?
A.音楽的にリズム運動をとりいれて「からだで覚える」経験を通して感じ取る教育法です。

Q.どうしてそのような方法を考えついたのですか?
A.子ども時代の退屈なピアノのレッスンの経験から「子どもは感受性や聴覚能力の発達に応じた音楽教育を受けた後でなければピアノを弾き始めてはならない」という確信をもち、リトミックを考え出しました。

Q.音楽的才能は生まれつきですか?
A.ダルクローズは「全ての健全な、そして頭脳の正常な子どもはみな平等な才能をもって生まれてくるものである」と言っています。それをうまく引き出し、伸ばしていくことが大切なのです。

Q.リトミックは人間教育といいますがどうしてですか?
A.人間が人間らしく生きるために必要な自己表現(心で感じたものをからだを使って表現)できる力を引き出すからです。

Q.リトミックのレッスンを受けると学校の成績も上がりますか?
A.リトミックを習ったからと言ってすぐピアノが弾けるようになったり、計算が得意になったり、野球が上手になったりはしないでしょう。
学習には直接的学習と間接的学習があります。リトミックは間接的学習です。
リトミックは、心身の調和を図り、それをもとに感性を磨き、知性の基礎を作り、より発展的能力を身につける教育、つまり人の成長の可能性を大きくする学習なのです。そういう意味においてなら、学校の成績も上がることになるでしょう。

リトミックは、感覚的成長が最も著しい幼児期にこそ必要であるといえるでしょう。
音楽は「はっ」として「ほっ」とする。リトミックのレッスンは練習でなく本番です!リトミックは自己表現の教育です。ダルクローズは教育の目的は学習の終わりに子どもたちが「私は知っている」というのではなく「私は経験した」と言えるようにすることである、と言っています。「私は知っている」と「私は経験した」の違いは知識として覚えたことと実体験したこととの違いです。
知識として覚えたことに感動をともなうことはまれですが、実体験には苦楽はつきもの、また感動もつきものです。
子どものからだは頭のてっぺんから足のつま先まで、全てが頭脳です。
幼児は見るもの、聞くもの、触れるもの、考えていることをからだ全体で表現し、感動し、伝えます。これが自己表現の第一歩です。そして、想像力や創造力へつながっているのです。
幼いころから詰め込みで育ってしまう日本のこどもたちには、「私は経験した」と言えることが少ないでしょう。今こそダルクローズのリトミックが必要なのかもしれません。

岩崎 光弘 著 (リトミック研究センター会長、リトミック音楽学院院長)「リトミックってなあに?」 (ドレミ楽譜出版社) より抜粋


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